フランチャイズにおけるロイヤリティの割合とは?

フランチャイズビジネスでは、商標や経営ノウハウを利用する代わりにロイヤリティという対価が支払われています。

ロイヤリティの割合はフランチャイズの業界や本社の方針で大きく変わってくるのがポイント。

ここでは、ロイヤリティについて詳しく解説し、ロイヤリティの相場やロイヤリティのかからないフランチャイズビジネスを紹介します。

この記事でわかること

  • フランチャイズのロイヤリティの概要
  • フランチャイズのロイヤリティの相場
  • ロイヤリティのかからないフランチャイズ

フランチャイズのロイヤリティとは?

フランチャイズのロイヤリティとは?

ロイヤリティとは、英語で「忠誠」を意味します。フランチャイズビジネスでは、ロゴや商標を使えるだけでなく、経営サポートなどを継続的に受けられるのがメリットです。

フランチャイズビジネスを始める時には契約時に加盟金を支払いますが、契約後も商標を使う権利やサポートを受ける対価としてロイヤリティを支払うのが一般的です。商標やロゴは、新しくビジネスを始めるときに消費者の信用を獲得することに役立ちます。

すでに全国的に知名度があるお店であれば、集客に苦労することなく、ビジネスがスムーズに始められるでしょう。今まで同じ業界で働いた経験や経営者としての知識やスキルがなくても、オーナーになれば本部が持っている経営ノウハウを継承し、安定したサービスの提供が可能です。

各フランチャイズのロイヤリティ相場

各フランチャイズのロイヤリティ相場

フランチャイズのロイヤリティは、業界や算出方法によって異なります。ここでは、3種類の算出方法と、代表的なフランチャイズ業界におけるロイヤリティ相場を紹介します。

売上歩合方式の相場

売上によってロイヤリティが決まるのが売上歩合方式です。ロイヤリティ率はあらかじめ決まっていますが、売上が上がれば上がるほど高いロイヤリティ費用を支払わなければなりません。

例えば売上が月に500万円あり、ロイヤリティが10%だとすると、50万円のロイヤリティ費が発生します。売上の上昇とともにロイヤリティ費用を抑える企業も多いです。

売上歩合方式を採用しているのは飲食店や塾をはじめ、業界を問わずに採用しています。飲食店の歩合方式の比率は、5%〜8%が多いです。塾は10%〜30%程度の割合がロイヤリティの相場となっています。

粗利分配方式の相場

粗利分配方式は、販売価格から仕入れの原価を引いた粗利益からロイヤリティを決める方法です。ロイヤリティ率は決まっているため、売上歩合方式と同様に売上が多ければロイヤリティ費も多くなります。

売上ではなく利益に対してロイヤリティ費用がかかってくる計算です。粗利分配方式は、主にコンビニエンスストアで採用されています。

ロイヤリティ率は30%〜70%と高い比率ですが、水道光熱費や電気代を本部が多く負担するコンビニチェーンもあり、総合的なロイヤリティ費用を考慮することが重要です。

定額方式の相場

定額方式は、毎月決まった金額のロイヤリティを支払います。仕組みがシンプルで費用が比較的低額であることから、市場が小さめの業種で採用されることが多いです。

売上が上がってもロイヤルティは変わらないため利益を出すことができますが、売上が少ない時にはロイヤリティの支払いが負担になることも。キッチンカーや一人オーナーが営業できるフランチャイズ店などでは、2万円程度のロイヤルティ費が相場です。

ロイヤリティのかからないフランチャイズも視野に

ロイヤリティのかからないフランチャイズも視野に

フランチャイズビジネスを始めるには、必ずロイヤリティを支払わなければならないのでしょうか。

高いロイヤリティ費が気になる人は、ロイヤリティがかからないフランチャイズを視野に入れるのがおすすめです。ここではロイヤリティがないフランチャイズについて紹介します。

ロイヤリティがないフランチャイズのメリット・デメリット

ロイヤリティがないフランチャイズのメリットは、売上が上がれば増えるロイヤリティの負担を減らし、利益が増えることです。

ロイヤリティ以外にも加盟店から徴収している金額は多いため、ロイヤリティがなくなれば支払う金額もわかりやすく、利益の計算がしやすくなります。

ロイヤリティがないフランチャイズのデメリットは、ロイヤリティがない業種は限られ、まだブランド力がない企業が多いこと。ブランドの名前を武器にして運営する業種では採用されていません。

ロイヤリティがないフランチャイズの事例

ロイヤリティがないフランチャイズは主に小規模の飲食店や専門店で採用されています。小さなスペースや移動カーで開業できるような業種や、オーナーひとりで営業ができる仕事が多いです。

ラーメン

自己資金はわずかで済み、自分の屋号で店が経営できるラーメン店のフランチャイズが増えています。加盟金や研修費用はかかりますが、ロイヤリティは0円のため、未経験から参入することが可能です。

コインランドリー

セルフ式のコインランドリーは、一度コインランドリー施設を整備すれば従業員や経営ノウハウが要らないフランチャイズビジネスです。初期費用はかかるものの、ロイヤリティがかからないフランチャイズもあります。

節税効果が高く、手間をかけずに高い利回りが期待できるので特に高所得者の方におすすめです。

墓石クリーニング

競合が少ない暮石クリーニングのフランチャイズ。景気の影響を受けにくく、職人の技術を身につけたい人に最適なビジネスです。低資金で開業でき、ロイヤリティもかからないサービスが増えています。管理費等が別途かかることがありますが、少額で済むのがポイントです。

フランチャイズのロイヤリティを理解した上で最適なものを選ぼう

フランチャイズビジネスで開業するには、ロイヤリティの支払いが大きくのしかかります。その割合は業界や業種によっても異なりますが、数%〜30%以上になることが多いです。

ロイヤリティを支払うことは大手や知名度のあるお店の運営ノウハウを学ぶことができることの対価として必要なものですが初心者には少し重荷に感じることもあるかもしれません。

ロイヤリティのかからないフランチャイズもありますので、自分に最適なものはどれかよく見極めたうえで挑戦することをお勧めします。

節税ハック編集部

節税ハック編集部

節税ハックでは、「節税」「投資」に関わるコンテンツを発信しています。
現役FPによる【金融】のコツやテクニックもお届けしていきます。

カテゴリー:
関連記事