不動産投資ってどんなもの?不動産投資の基本を解説

不動産投資ってどんなもの?不動産投資の基本を解説

「不動産投資」と聞いてどのようなものをイメージするでしょうか。

投資に興味を持っている方は「不動産投資」を耳にしたことがあると思います。「不動産投資」は投資期間や投資対象によって種類はさまざまです。

そこで今回は、「不動産投資」の基本を解説していきます。

この記事ではこんなことがわかります。

  • 不動産投資の収益の出し方
  • 不動産投資の種類5選
  • 不動産投資のメリット
  • 不動産投資のデメリット

不動産投資で収益を出す2つの方法

不動産投資で収益を出す2つの方法

不動産投資も投資の一種となりますので、「収益を出すこと」が目的となります。

不動産投資で収益を出す方法には、次の2つの方法があります。

1. インカムゲイン 毎月安定した収入を得られる家賃収入

不動産投資で利益を得る一つ目の方法は、家賃収入。建物を購入し、その建物を第三者に貸すことで収入(インカムゲイン)を得る方法です。

家賃収入に対して管理費等の経費がどのくらいかかるのか、ローンの返済があるのか等によって収益は変わってきます。

そのため、月々のキャッシュフローが重要になってきます。

長期で運用する場合が多いので、途中で赤字にならないように計画を立てることが必要です。

2. キャピタルゲイン 不動産売却による売却益

不動産投資で利益を得る二つ目の方法は、売却益です。所有している不動産が購入した時よりも高い価値になったタイミングで売り出し、売却益を得る方法です。

不動産投資で売却益を得る場合、市況の変化や所有している物件の価値をしっかりと把握する必要があります。また、投資対象によっても売却益を狙いやすい、狙いにくいなどの差があるので注意が必要です。

不動産投資の種類5選

不動産投資の種類5選

不動産投資には投資対象によってさまざまな種類があります。

比較的少額で始められる区分マンション投資

区分マンション投資とは、マンションの一室を一戸単位で所有し、投資を行う方法です。特にワンルームマンションは駅から近い好立地な物件も多く、面積が狭くても高い家賃収入を期待する事が出来ます。

投資用のマンションは、清掃や点検等の管理を管理会社に委託している場合が多いので、不動産投資が初めての方にも参入しやすいといえます。また、資金面に関しても一室から購入することができるので、少ない資金で始められる点も利点といえるでしょう。

一方、空室や家賃の滞納が発生すると収入がなくなってしまうので、、空室になりにくい物件を見極めて購入する、家賃保証を付ける、数か所の物件を保有して運用するなど、リスクを抑える方法をあらかじめ準備しておく必要があります。

特に物件を購入する際は、新築・中古の違い、都心・郊外の違いを認識し、借主の需要を見極めることが重要です。

ハイリスクハイリターン 一棟投資

一棟投資とは、アパートやマンションを一棟所有し、投資を行なう方法です。

建物一棟を購入し複数の部屋を所有するため、区分マンション投資よりも収入が突然0になってしまう可能性は低いです。また、投資家の判断で修繕の積立や管理規則等を決められるので、運用の自由度は高いといえます。

一方、費用や管理費など、区分マンションよりもコストがかかります。また、老朽化などにより集客力が低下し、空室率が高くなる可能性もあります。災害などの被害にあった場合も分散投資が出来ない分、大きな痛手を負うことになります。

一度の投資で大きな収益を得ることができる反面、失敗した時の損害も大きいということを認識しておきましょう。

自由度の高い運用が可能!戸建て投資

戸建て投資とは、一戸建てを所有し、投資する方法です。一戸建てはファミリー層からの需要が高く、入居期間も長期にわたる傾向があるので、安定した収入が見込めます。

ファミリー層の需要が高いということを念頭に置き、間取りや立地、周辺環境などをしっかりと見極める必要があります。また投資家本人が家族を持った時に自分が住むことも可能という点も戸建て投資のメリットでしょう。

一方、アパートやワンルームマンションと比較して需要は少ないため、空室リスクは比較的高いといえます。また、土地を含めての購入になるので、一棟投資ほどではありませんが、比較的まとまった資金が必要となります。

短期間でも始められる!駐車場投資

駐車場投資とは、土地を駐車スペースに整備し、利用者から利用料を得る方法です。月極駐車場とコインパーキングの二種類の貸し出し方法があります。

月極駐車場とは、駐車場を月単位で貸出す形態で、投資家は利用者との契約で毎月安定した収入を得ることができます。

一方、コインパーキングは駐車場を時間単位で貸出す形態で、投資家は代金回収や車止めなどの設備を設置する必要があります。

駐車場投資は、初期投資が比較的少なく、ランニングコストもほとんどかからないため、すでに土地を持っている方には始めやすい投資です。また、失敗してもマンション等に比べると損害は小さく済むでしょう。

しかし、固定資産税や都市計画税の軽減税率の適用は受けられないので、税制面の優遇は少ないです。また、土地の形状や立地面に左右され、市場調査も難しいので、効率的に収益を上げられない場合もあります。

空き物件を有効活用できる民泊投資

民泊投資とは、旅行客などを宿泊施設ではなく、マンションや戸建ての一般住宅に宿泊させ、宿泊料を得る方法です。

民泊投資は、初期費用が比較的少なく始めることができ、補修やメンテナンスも安価なので不動産投資の中では、費用負担が少なく運用ができます。

不動産投資家だけではなく、自宅に空き部屋があるという一般の方でも始めることが可能です。自宅など既に宿泊可能な施設があれば、自己資金0で始めることも可能なので、手軽に始めることができます。

一方、民泊を始めるためには事前に旅館業法の許可、または住宅宿泊事業法による住宅宿泊事業の届出、特区民泊の認定のいずれかを行う必要があります。

住宅宿泊事業法による住宅宿泊事業の届出はインターネットから手軽に行えますが、年間180日間しか営業ができないという規制があるため、全日宿泊者が利用したとしても年の半分は空室の状態になってしまいます。

旅館業法の許可や特区民泊の認定を受ければ、年間通しての営業は可能となりますが、許認可を受けるための手続きは住宅宿泊事業の届出よりも手間が掛かります。

また、外国人観光客が集まるエリアで民泊を始めると、文化の違い等から近所トラブルに発展するケースもあり、エリア選びも重要となってきます。

そのため、民泊をどのくらいの規模で行うのか、周辺住民とのトラブルが発生した場合はどう対処するのか、などきちんと検討をしておく必要があります。

不動産投資のメリット・デメリット

不動産投資のメリット・デメリット

投資金額や土地の有無などによって、さまざまな方法で投資ができる不動産投資ですが、当然の事ながらメリット・デメリットがあります。

不動産投資のメリット

メリット1:安定した収入

毎月借主からの家賃収入があるので、安定した収入を得ることができます。

現在の職業の他に兼業として不動産投資をしている場合は、収入源を増やすことになるので、本業の収入減や失業のリスクに備えることができます。

また、ローン返済後は老後の年金代わりとして家賃収入が役立ちます。ローン返済期間中に投資者が亡くなった場合は、団体信用生命保険に加入して入ればその時点のローンがすべてなくなるため、残された家族は家賃収入を得ることもできます。

メリット2:節税効果

不動産投資で損失が出た場合、給与所得や事業所得と通算し課税所得を減らすことができます。

不動産投資開始当初は、物件の購入費用や登記などにかかる諸経費、ローンの利息など多くの費用が掛かるため、損失が出ることがあります。その場合でも給与所得や事業所得と通算して課税所得を減らすことで、全体的な節税効果が見込めます。

また、投資者が亡くなり投資物件を相続する場合にも、節税効果が見込めます。

相続財産として評価する場合、土地は時価の8割程度となる路線価によって、建物は時価の6割程度となる固定資産額によってその価値を図ります。賃貸物件とその土地であればそこからさらに評価が下がるため、時価と同額の現金を相続するよりも節税になる可能性があります。

加えて「小規模宅地等の特例」を適用することで、200m2までの土地の評価額を最大50%減額することができるため、さらに相続税の節税効果が見込まれます。

メリット3:インフレ対策

不動産投資の投資対象は土地や建物といった「現物」となり、その価値は市場相場によって決まります。そのため、インフレで現金の価値が下がっても不動産の価値は目減りしにくいといわれています。

不動産投資のデメリット

デメリット1:初期費用など必要資金が多い

不動産の購入にある程度の自己資金が必要です。また、購入後は修繕積立費や管理費、固定資産税など固定コストが不動産を手放すまでかかり続けます。

デメリット2:空室・災害リスク

不動産投資の収益の柱は借主からの家賃収入ですが、空室時には収入は得られません。家賃収入とローン返済や諸経費の額が拮抗している場合、数か月の空室で資金繰りが苦しくなり、最悪の場合物件を手放しても損失が残る事もあり得ます。

また、台風や地震などの災害によって不動産がダメージを受けるリスクもあります。保険に加入していない場合、災害による損害すべて自費で修繕しなければなりません。

デメリット3:不動産価格の下落・金利リスク

不動産投資に関わらずすべての投資にいえることですが、購入時よりも不動産の価値が下がるリスクがあります。

また、不動産投資はローンを組んで不動産を購入することが多いため、変動金利で組んでいると金利上昇に伴って、ローンの返済額の負担が大きくなる場合があります。

まとめ

不動産投資には収益の出し方に2つの方法があります。どのような収益の出し方を選択するかで投資対象や投資期間が異なります。

また、投資の種類もさまざまです。種類ごとにメリットやデメリットも異なり、収益・リスクの大きさもそれぞれ異なります。自分の投資スタイルや資金力に応じて、投資方法を考えることが重要です。

投資に絶対は存在しません。計画通りにいかなかった場合の対策も考えて、自分に合った投資方法を見つけましょう。

庄司里紗

庄司里紗

大学卒業後、広告代理店に営業事務として就職。妊娠を機に退職。専業主婦となり、家計管理を任される。
しかし、子供2人分の教育費、住宅費、老後資金とお金の不安は増えるばかり。
そこでお金について勉強するため2級FP技能士を取得。現在は、子育てをしながらFPとして活動中。

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