ふるさと納税とは?節税効果や仕組みについて初心者にも分かりやすく解説します

ふるさと納税とは?節税効果や仕組みについて初心者にも分かりやすく解説します

近年、テレビなどでも話題を呼んでいるふるさと納税。

実際にふるさと納税をしてみたいけど制度のことがよくわからない。

ふるさと納税で節税できるってホント?

など、ふるさと納税についてきちんと知りたい方向けに、ふるさと納税の仕組みから節税効果まで、説明していきます。

この記事ではこんなことがわかります。

  • ふるさと納税の節税効果
  • ふるさと納税の手続き方法
  • ふるさと納税をよりお得に活用する方法

ふるさと納税の役割

ふるさと納税の役割

皆さんはふるさと納税の役割をご存知ですか?

ふるさと納税とは、その名前の通り「生まれ育ったふるさとに貢献できる」「自身が応援したい自治体を選ぶことができる」自由度の高い寄付制度のことです。

地方の多くの自治体では、都市部への人口流出による過疎化と、それに伴う税収不足に悩まされています。特に。税収不足は住民への行政サービスの提供や防災対策へ大きな影響を与えるため、さらに人口流出を招く悪循環に陥る可能性があります。

その税収不足を補うため、以前から各自治体への寄付金に対する控除制度は存在していました。しかし、実際に住んでいる自治体に対する寄附金のみが対象であり、地方出身者が出身地へ寄付したくてもできない、という状況だったため、なかなか利用が進みませんでした。

そこで、寄付先となる自治体の制限をなくし、より多くの人が利用しやすく制度を見直したのがふるさと納税です。

この制度見直しによって、他の地域に住みながらも出身地の自治体に寄付できるようになったほか、寄付する自治体に対して子育てや教育・街づくりなど、どんな目的で寄付金を使用してほしいのかを意思表示することが可能となりました。

ふるさと納税 人気のひみつ

ふるさと納税 人気のひみつ

人気の秘密1:住民税と所得税が一部控除される

ふるさと納税とは、控除の対象となる「特定寄附金」のなかでも、特に自治体への寄付のことをさします。

「特定寄附金」は国や自治体、特定公益増進法人などの団体への寄付を指しますが、この寄付金額、またはその年の総所得金額の40%相当額のいずれか低い額から2,000円を引いた金額を、所得税と住民税から控除することができます。(寄附金控除)

自己負担額2,000円を超えた金額分が、住民税と所得税から控除されるため節税効果があります。

とはいえ、すでに寄付金という形で支払っているため、全体的な収支として考えるとマイナス2,000円になる点は注意が必要です。

また、家族構成や収入によって寄付金額の上限があるため、後ほど詳しく解説していきます。

人気の秘密2:返礼品(特産品)をもらえる

ふるさと納税を行うと、応援した自治体より特産品などの返礼品を貰えることも人気の理由の1つです。

寄付をしながら住民税と所得税の控除を受け、さらに返戻品を貰うことができるふるさと納税制度に多くの人が魅力を感じているようです。

なお、寄附金を集めるために返戻品に力を入れている自治体も多く、返戻品が豪華になる傾向があります。そのため現在は各自治体に対し一律で、返戻品の目安金額が設けられています。

人気の秘密3:手続きが簡単

税金の控除と聞くと、書類をたくさん書いたり確定申告が必要となったりするなど大変そうと思われるかもしれません。

しかし、現在のふるさと納税には「ワンストップ特例制度」というものがあります。

この制度は、ふるさと納税をする際、あらかじめ自治体にワンストップ特例を使用したい旨を申告すると、5自治体以内までなら確定申告不要で控除を受けることが可能です。

ふるさと納税は、主にWEBサイトから手続きすることが主流です。欲しいと思う返礼品を選ぶ際、寄付金の使用目的の選択とワンストップ特例を使用するかのチェックを入れて寄付します。

その後、寄付した自治体より、返戻品とワンストップ特例使用に関する書類が自宅に届くので、届いた書類に印鑑の押印と署名し、マイナンバーカードなどのコピーを添付して送付すると手続きは完了です。

届いた必要書類に返送することで、確定申告や年末調整での申告は不要となります。

※元々別の理由で確定申告する必要がある際は、自身で手続きが必要です。

ふるさと納税の節税効果

ふるさと納税の節税効果

ふるさと納税をすると、所得税と個人住民税から控除されます。

控除金額の基本は、寄付金額ー自己負担金額2,000円=控除金額となりますが、寄付をする人の家族構成と収入によって寄付金額の上限が変わります。

寄付金額の上限については、総務省 ふるさと納税ポータル でご確認ください。

それでは、年収400万円の会社員の夫と年収300万円の会社員の妻の共働き夫婦で、小学生の子供が1人いる家族構成の場合、どのくらい所得税、住民税から控除されるのか、シミュレーションをしてみましょう。

この例の場合、会社員の夫の寄付金上限額は42,000円です。

所得税からの控除の場合、(寄付金額-2,000円)×所得税率となります。

※控除の対象となるふるさと納税額は、総所得金額等の40%が上限です。

※平成49年中の寄付までは、所得税の税率は復興特別所得税の税率を加えた率となります。

所得税率は、国税庁 所得税の税率にて確認します。

今回の例で考えると、(42,000円-2,000円)×20%=8,000円が所得税の控除金額となります。

住民税からの控除は、基本分と特例分に分かれます。

住民税の基本分は、(寄付金額‐2,000円)×10%の計算となり、今回の例で考えると、(42,000円-2,000円)×10%=4,000円が基本分となります。

※控除の対象となるふるさと納税額は、総所得金額等の30%が上限です。

住民税の特例分は、この特例分が住民税所得割額の2割を超えない場合は以下の特例1の計算式を、2割を超える場合は特例2の計算式を適用します。

特例分1:(寄付金額‐2,000円)×(100%ー10%(基本分)-所得税の税率)

特例分2:住民税の所得割額×20%

※各自治体によって住民税所得割額が2割を超えているかの計算が変わります。具体的な計算はお住まいの市区町村にご確認ください。

今回の例で考えると、住民税所得割額の2割を超えていないため特例1の計算式が適用され、(42,000円-2,000円)×(100%ー10%(基本分)-20%)=28,800円が特例分となります。

(図1)控除額の計算

控除額の計算

※出典:総務省ホームページより画像を抜粋 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html#block02

ここまで、所得税および住民税の控除金額を計算する3つの計算式について説明してきました。

今回例に挙げた家族構成で計算すると、寄付した年の所得税が8,000円控除(還付)され、寄付した翌年の住民税が基本分4,000円+特例分28,800円=32,800円が控除(減額)されることになります。

また今回の例では、夫名義で42,000円をふるさと納税し、2,000円の自己負担で合計40,800円の控除と返戻品の受取をすることができました。

共働きの妻もふるさと納税をした場合、さらに控除金額が増え、節税として一定の効果があることがわかります。

高所得者のふるさと納税

個人住民税の特例分には、上限があり 「個人住民税の所得割額の2割まで」に定められています 。

所得割額は「所得額 – 所得控除」で算出されるため、社会保険控除・生命保険控除・医療費控除などで変わりますが、所得が多いほどもちろん所得額が増えます。

寄付金額の上限は所得の高い人ほど高くなり、寄付金合計額から2,000円を差し引いた金額が所得税や住民税から還付・減額されるため、高所得者は優遇されています。

お礼の品の合計が50万円を超えた場合、またはほかの一時所得の金額との合計が50万円を超えている場合は、ふるさと納税のお礼の品は、一時所得として課税されます。

ふるさと納税で家計を節約

ふるさと納税で家計を節約

前章で解説したように税金控除に使用できることに加え、ふるさと納税では返礼品を受け取ることができます。返戻品はとても種類が多く、地方の名産品からお米やお肉、魚やフルーツといった食品、トイレットペーパーなどの日用品や家電まで、たくさんのなかから選ぶことが可能です。

地方の名産品をもらって楽しむこともできるほか、普段購入する食材や日用品をもらって購入費用と時間の節約につなげることもできます。

ふるさと納税はお得がいっぱい

ここまで説明してきましたとおり、ふるさと納税は節税と家計の節約に役立つことから人気となっています。

また、総務省をはじめとした各機関のサイトでふるさと納税の仕組みや手続き方法をわかりやすくまとめて公開しているため、不明点があっても解決しやすくなっています。

会社員であっても節税ができ、返礼品も楽しめるふるさと納税を、ぜひ活用してみてください。

千葉緑

千葉緑

自身の保険相談を切っ掛けに、家庭に関わる節約や投資などに興味を持ちファイナンシャルプランナー資格を取得。
保険代理店や銀行に就職し、実務経験を積む。現在はFP2級とAFP資格・整理収納アドバイザー資格を所持。
1児の母であり、働く母として日々楽しくファイナンシャルプランナーとして活動している。

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