投資初心者は何から始めるべき?おすすめは知識と経験を積める投資信託

投資初心者は何から始めるべき?おすすめは知識と経験を積める投資信託

証券口座を開設したけれど、いざログインしてみると専門用語だらけでお手上げ。

そんな状態になっていませんか?

投資を始めたばかりで何を購入するべきなのかがわからず、せっかく開設した口座を放置してしまう方も多く見受けられます。

本記事では、初心者で投資に慣れていない方でも始めやすい投資方法をご紹介します。

結論から述べると、初心者におすすめしたい投資方法は「インデックスファンドをドルコスト平均法で購入し、分散投資で保有すること」です。

本記事を読み終わったときには、この一文が理解できるように解説していきます。

この記事ではこんなことがわかります。

  • 初めての投資で覚えておきたい3つのポイント
  • 初心者が投資信託を保有するメリット
  • 投資信託の商品の選び方と用語解説

初心者が身につけたい投資経験

初心者が身につけたい投資経験

普通預金以外の口座にお金を預けたことのない方は、預けているお金が減るという経験がないかもしれません。

投資したお金が減ることが恐ろしくて投資を始められない、という方も多くいらっしゃいます。おそらく投資資金を示すグラフが崖のように急降下することをイメージされているのでしょう。

しかし、投資では一度トランポリンのように大きく沈んで、その後大きく飛躍する可能性もあるのです。この価格の上下によって生じる運用益(リターン)の変動幅のことを投資では「リスク」と呼び、統計的に一定の範囲で繰り返されるとされています。

つまり、一時的に元本割れをすることがあったとしても、長期的にみると回復する時もある、といえます。

初心者に必要なのは、このお金の価値が変動することに慌てない経験なのです。

価格変動に馴染みのない方は、まずは投資そのものの「リスク」に慣れることが大切です。

初心者が投資を始めるときに心得たいポイント3つ

初心者が投資を始めるときに心得たいポイント3つ

少額投資で投資に慣れよう

投資に慣れないうちは、最初から大金を注ぎ込まないよう注意しましょう。

投資商品には元本割れリスクや、価格の変動リスクがありますが、投資資金が少額であれば失敗しても大きな損失を免れることができます。

少額投資をする方法としては、1株単位で購入できる未単元株投資や、1口単位で購入できる投資信託があります。

数百円、数千円からまずは保有し、経済ニュースに目を向けながら、商品の値動きに合わせて購入や売却するタイミングを考えてみましょう。

投資経験を積みながら、投資の感覚を掴んでいくことが大切です。

分散投資でリスクを減らそう

分散投資とは、投資商品の種類や投資先を複数に分けることです。

たとえば、資金10万円を投資に回そうと考えたとき、あなたならどうしますか?

以下のAさんとBさんを比べてみましょう。

Aさん:日本で一番景気の良い企業1社の株を10万円購入する。

Bさん:日本企業のトップ企業4社の株を2万円ずつ購入。また日本の景気が後退した時のために、アメリカの企業の株も2万円分購入する。

Aさんのケースでは、株を購入した企業の業績が良い時には大きなリターンが見込めますが、万が一この企業が倒産した時には10万円をすべて失うことになりかねません。

このように、ハイリスク・ハイリターンを狙う方法は、一般的には投資ではなく投機と言われます。

対して、Bさんのケースはどうでしょう。日本企業4社の株を購入していますので、一つの会社が値下がりしても、ほかの会社で補完できます。また、不景気で日本株式全体が沈んだとしても、アメリカ株で少しでもカバーできるかもしれません。

このように、投資とは将来の利益を見込んで長期的な視点で資金を投じる事であり、リスクを減らし資産を増やすための最善の方法を取ることが投資家として望ましい行動です。

リスクを減らすために、資産は複数の投資先に分散させましょう。

プロにお任せで投資を学ぼう

いざ分散投資をしようとしても、複数の投資先を選ぶのは手間も時間もかかりますよね。

どの企業の株を買ったらいいのかわからないとき、誰かが投資すべき企業を選んでくれたらいいのに、と思うことがあるかもしれません。

そこで、投資初心者に不足している知識と経験を補うために、プロの力を借りる方法があります。

少額投資と分散投資、さらにはプロにおまかせの投資。これらが叶うのが投資信託です。

投資信託とは?

投資には株式、債券、投資信託などさまざまな種類がありますが、初心者が始めやすいのは投資信託です。

投資信託とは、投資家から預かったお金を集め、まとまったお金をプロが代わりに投資先の企業を組み込み、運用する仕組みです。運用成果が出ると投資家へ配分されます。

株式や債券などをバランスよく組み合わせた株式投資信託や、債券だけで構成された公社債投資信託があります。

投資信託を保有すると、株と債券といった資産の分散投資が可能になります。また、商品によっては投資地域も日本だけでなく、先進国や新興国までカバーされるため、投資信託は分散投資の代表格といわれています。

投資信託を選ぶポイントと用語解説

投資信託を選ぶポイントと用語解説

投資信託を購入する際は、複数のラインナップから商品を選ぶことから始まります。

それぞれの商品によって運用スタイルが異なり、商品名には主に運用スタイルが名付けられている点が特徴です。

商品名が独特で聞いたことのないカタカナや英語が並び、初心者は敬遠してしまうかもしれません。しかし、名称の意味が理解できれば商品が選択でき、手軽な分散投資が可能になります。頑張って乗り切っていきましょう。

「インデックスファンドをドルコスト平均法で購入し、分散投資で保有する」

冒頭でも述べたこの一文を理解していただくために、投資信託の専門用語を解説します。

用語1:インデックスファンド

投資に関する用語では、投資信託のことをファンドと呼び、指数連動のことをインデックスと言います。

指数とは、日経平均株価などの景気指標のことで、これに連動して価格が動くものを指数連動型の投資信託、すなわちインデックスファンドと言います。

初心者にインデックスファンドをおすすめする理由は、少ない資金でリスク分散できること、保有することで景気感を掴むことができるためです。

指数は国ごと、投資先ごとに複数存在します。代表的なものとして、日本では日経平均株価やTOPIX、JASDAQなど。アメリカではダウ平均株価の他に、S&P500やナスダック総合指数などがあります。

インデックスファンドを保有して着実に投資経験を積みながら、広く経済に目を向けることができるでしょう。今までニュース番組で聞き流していた株価が、急に大切な数字に見えるようになることも、投資家としての大きな成長です。

投資家デビューの際は、最初に指数連動型の投資信託を保有してみてはいかがでしょうか。

用語2:アセットアロケーション

資産を株や債券、さらには国内と国外など、何にどんな割合で投資するか決めることを「アセットアロケーション」と言います。

先に述べた分散投資の例にあるBさんのように、投資先を分けることで資産全体のリスクを軽減することができます。

投資信託の商品では、全世界株式・先進国株式・米国株式・日本株式などの種類があり、それぞれ中心となる投資国先を表しています。全世界株式の商品は、日本を含む世界の投資可能国の銘柄が対象になります。米国株式とは、アメリカの企業が投資先の商品となります。

例えば、あなたが米国株式の商品だけを保有している場合。

「万が一アメリカが不景気に陥った場合に備えて、日本株式の投資信託も保有しておく」というアセットアロケーションの考え方を持っておくと良いでしょう。

さらに、具体的な商品を組み合わせたものを「ポートフォリオ」と言います。

同じ株式の中でも、運用元や投資先、投資比率によって成果が異なります。高リスク高リターンのものと、低リスク低リターンもの。どちらかに偏らずバランスよく保有するために、定期的にポートフォリオを確認しながらリスク感覚を養っていきましょう。

用語3:ドルコスト平均法

投資商品で利益を出すためには、安い時期に買って高い時期に売ることが基本です。

しかし、専業トレーダーではない私たちがプロのトレーダーのように毎日チャートを見て、売買のタイミングを計ることは、時間的にも難しいでしょう。

そこで利用したいのが「ドルコスト平均法」です。

ドルコスト平均法では、一定の期間に定額で投資信託を購入します。

たとえば、資金12万円を投資に回そうと考えたとき、一度に12万円分を購入するのではなく、毎月決まった日に10,000円ずつ投資信託を購入をします。

出典:投資の基本|金融庁ホームページ

表を基に計算すると、一括で12万円分を購入した場合、12,000口(くち)保有することになります。しかし、毎月1万円ずつ購入すると、保有口数は27,123口に増やすことができます。

12月時点で全口数を売却した場合、基準価格は5円/1口(くち)ですから、

一括で購入した場合:12,000口×5円=60,000円

毎月1万円ずつ購入した場合:27,123口×5円=135,615円

となり、その差額は75,615円となります。

毎回の購入価格がバラバラであることで、長期的には損益が平均化されます。結果としてリスクを抑え、安定した利益を上げることができるのが、ドルコスト平均法です。

ドルコスト平均法を利用した積立方式の投資信託では、毎月自動で商品が追加されるため、購入の手間が省けます。その点でも、積立方式は初心者におすすめしたい購入方法です。

まとめ

初心者の方が投資信託を保有することによって得られるメリットは、景気や経済への好奇心、リスクへの対応能力、商品の見極めるための知識などです。

知識と経験が不足している中で、できるだけ手間を省きながらこれらを身に付けることが出来る方法をご提案しました。

ただし、投資信託もまた金融商品です。元本割れの可能性や、販売手数料・信託報酬などの各種手数料も掛かります。投資にはデメリットもあることを忘れてはいけません。 投資は、正しい知識を身につけ堅実に運用すれば、将来的に自分にとってプラスになる経済活動です。皆さんの投資家デビューを応援しています。

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荒木莉乃

荒木莉乃

フリーランスとして活動中、お金の知識の乏しさを痛感しFP3級を取得。
結婚後、夫婦共々保険や不動産のガツガツした人に弱く、上手く話に乗せられやすい性格であることを実感。
家計を守るためにFP2級、AFPを取得。
現在は複業在宅ワーカーとして、FPサテライト株式会社で活動している。

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