今さら聞けない株式投資の基本 ~投資の本質と、メリット・デメリット~

今さら聞けない株式投資の基本 ~投資の本質と、メリット・デメリット~

「株式投資」と聞いて、どのようなイメージを持ちますか。

1日に何度も株式の売買をする「デイトレード」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

しかし、デイトレードのような株式投資は「投資」ではなく「投機」、いわゆるマネーゲームです。

それでは、投機ではない「株式投資」とはどんなものなのでしょうか。

今回は、株式投資の基本とその本質、メリット・デメリットについて解説します。

この記事ではこんなことがわかります。

  • 株式投資の本質
  • 株式は持続的に利益を生み出す投資対象か?
  • 株式投資のメリット・デメリット

株式投資の本質

株式投資の本質

一般的に株式投資とは、取引所に上場している企業の株式を購入することによって企業へ出資し、その見返りとして投資先の企業の利益の一部を配当金として受け取る、または株式の買値より値上がりした時に株式を売却し、値上がり益を得ることを目的に行われます。

しかし、配当金や値上がり益、つまりお金を増やすことは株式投資の本質ではありません

株式投資の本質とは、資金需要がある企業に株主としてお金を出すことによって、営業利益を継続的に出すために事業を成長させ、企業価値を高めるよう促すことです。

企業が事業を成長させて利益を出せるということは、企業が提供するモノやサービスによって人や社会の課題を解決していることを示します。消費者が感じる不便や社会課題を、企業がモノやサービスを提供することで解決することにより、解決の対価として売上が増え利益になるのです。

例えば、現在世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬を完成させた企業が現れたとしたら、その治療薬が世界中で大量に売れ莫大な利益が見込めますよね。

治療薬によってたくさんの人の命が救われる可能性があるので、ウイルス克服という課題解決の対価として、利益の増大がもたらされるのです。

このように、人や社会の課題を解決しうるモノやサービスを提供する企業に対し、株式購入という形で出資し間接的に社会に貢献することが、株式投資の本質といえます。

株式は持続的に利益を生み出す投資対象か?

株式は持続的に利益を生み出す投資対象か?

株式投資の本質がわかったところで、株式が持続的に利益を生み出す投資対象であるかについて確認していきましょう。

先程、投資の本質についての項目で「消費者が感じる不便や社会課題を、企業がモノやサービスを提供することで解決することにより、解決の対価として利益になる」ことはお伝えしましたが、残念ながらすべての企業がそうというわけではありません。

利益を出し続けられる企業は、世界中でもほんの一握り。中には、企業活動が継続できず倒産する企業もあります。

しかし、企業が存続していれば新しいモノやサービスが提供され、時に莫大な利益を上げることもあります。

そういった企業を探し出すことで、持続的に利益を生み出す投資対象とすることができます。

株式投資のメリット・デメリット

株式投資のメリット・デメリット

株式投資には、メリット・デメリットともにあります。

株式投資の4つのメリット

・メリット1:配当金が受け取れる

株式投資では、保有株数に応じて配当金が受け取れます。配当は企業が株主に利益を分配することで、通常は決算期ごとの利益額に応じて金額が決まります。利益が大きいと増配といって前の決算期よりも配当の額が増やされる場合もあります。

逆に赤字の場合や、設備投資を積極的にする企業の場合は、配当金が出ないことがあります。

日本企業に比べ、アメリカ企業の方が株主還元を重視した経営方針をとっている企業が多く、株主への利益の還元は配当金で行う企業が多くなっています。

また、何年も継続して増配している企業が多く、中には50年以上も増配を継続しているプロダクター・アンド・ギャンブル(P&G)や、コカ・コーラなど有名企業が多数存在します。

・メリット2:株式の売却益が期待できる

株式投資では、買値より売値が高ければその差額が売却益になります。

値上がり益を得ながら企業の成長を後押しできるという点が、他の投資と大きく違うところですね。

・メリット3:株主優待

株主優待は、株主へのお礼や自社製品のプロモーション・株主とのエンゲージメントを高めるのが主な目的で導入されている制度です。近年人気が高まっており、大和インベスター・リレーションズ(IR)の調査によると、株主優待を実施する企業数は2019年9月末時点で上場企業の約40%、1,500社以上に急増しています。

決められた期日に株式を必要数保有していると、企業のオリジナル製品や飲食料品・食事券・お得な割引券など様々な種類の優待サービスが受け取れます。

中には、企業とまったく関係のないQUOカードやお米券などの金券を優待にしている企業もあります。

・メリット4:企業経営に参加できる

株式投資をして単元株(現在は100株)以上株数を保有すると、議決権が与えられ企業の経営(意思決定)に参加することができます。

基本的に年に1回開催される株主総会に出席する権利が得られ、総会での議決案について賛成・反対の意思表示ができます。

会場での参加が難しい場合は、事前に届く葉書またはインターネット経由で議決権を行使することができます。

株主総会は、企業の代表ならびに経営幹部がそろい、企業経営の重要事項が決議されます。その場で企業の代表者の話を直接聞いたり、質問したりすることもできる貴重な機会ですので参加してみてはいかがでしょうか。

株式投資の4つのデメリット

・デメリット1:投資額が比較的高い

株式投資は基本的には単元株(100株単位)で購入する必要があり、100円から投資できる投資信託に比べ、最低でも数万円と投資額が高くなります。

消費者の知名度が高く、業績も上がっている企業の単元株を購入するために、50万円、100万円といったまとまった金額の資金が必要となる場合もあります。

購入資金をきちんと貯めて用意する、単元株未満の株式購入ができるサービスを利用するなど、ご自身の資金状況に応じた対応が必要となります。

・デメリット2:価格変動リスクがある

株式投資に元本保証はなく、取得価格よりも株価が下落した時に売却すると、大きな損失を出す可能性があります。

また、株式は証券取引所で売買されているため、取引所が開いている時間は常に値段が変動しています。これらを合わせて株価変動リスクと言います。

・デメリット3:信用リスクがある

信用リスクとは、企業が経営不振などを理由に債務不履行になる可能性があることを言います。株主は有限責任なので、株式に投資したお金以上に返済を請求されることはありませんが、持っている株式の価値は0になる可能性があります。

・デメリット4:流動性リスクがある

株式投資における流動性リスクとは、取引所で売りと買いの需要のバランスが悪く、売買高が減って取引が成立せず、株式を売りたいときに売れない可能性があることです。

株式を売る場合、必ず買い手が必要です。そのため、売り手の希望する値段で買い手が現れない限り売買は成立しません。

まとめ

株式投資は現代の資本主義社会を支えている仕組みであり、企業に投資することにより株主として経営の一部に触れてビジネスや経済の動きを感じられる面白さがあります。

値動きが比較的大きい投資対象でもあるため、これから株式投資を始められる方はご自身のリスク許容度を考え、生活に影響のでない余裕資金の一部でまずはスタートしてみてはいかがでしょうか。

田端沙織

田端沙織

鎌倉市出身、逗子市在住。2男1女を育児中。
大学を卒業後、FP2級を取得した際、資産運用の楽しさに開眼し証券会社に勤務。
10年以上お客様にまごころ込めて対応していたが、会社とお客様の向いている方向が違う事にモヤモヤを感じる。
現在は、お客様と自分が同じ方向を向くことでお金や将来の不安が少しでも減るよう、中立的な立場のFPとして活動中。
また、「キッズ・マネー・ステーション認定講師」として子供、親子向け金融教育講座を開催している。

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